脱サラ農業で成功する秘訣って?脱サラ前に確認すべきこと7つを紹介

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人の多い都心で忙しい毎日を送る人たちにとって、「田舎でのんびり暮らしたい」「緑に囲まれてきれいな空気の中で仕事がしたい」など、スローライフに憧れを持つ人も多いのではないだろうか。

そんな中、最近注目を浴びているのが「脱サラから農業への転換」。成功して有意義な生活を送る人がいる一方、思うようにいかずに都心に出戻りする人も多いのが事実。成功する人と、失敗する人にはどんな差があるのか。

この記事では、脱サラ農業の成功する秘訣や確認すべき点を紹介していく。

脱サラ農業が流行っている?

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20代~30代の若者が脱サラをして農業を始める人が年々増している。その理由の一つは、給付金や研修などのサポートの多さ。「青年就農給付金」「UIターンの移住給付金」などを利用することで、経営が上手くいかない場合でも一定期間お金を手に入れることが出来る。まとまった資金が用意できていない人でもチャレンジしやすいのだ。

農業ってどんなことをするの?

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農業は、野菜や果物、米や花、キノコや動物などを育てる仕事。作物は市場やレストランなどに出荷し、全国のスーパーマーケットで販売される。中には独自のブランドを立ち上げ、野菜や果物を使った商品の開発やネット販売を行なう農家もある。

また、お米や旬の野菜など、時期に合わせて育てる他、ビニールハウスや管理施設をつくることで、温度や品質を操作することもできる。その結果、季節問わず様々な種類の食材を作ることも可能に。安定した値段で美味しい食材がいつでも手に入るのは、農家の方々の努力のおかげだ。

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脱サラ農業すると変わる3つのこと

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脱サラをして農業を始めると、自身が置かれる環境は一変する。

住居

収入

生活リズム

ここでは3つに絞って紹介していく。今の生活からどう変化するのか、しっかりチェックしよう。

住居

農業を始めるには、広大な土地が必要だ。さらに作物は小まめに管理をしなければいけないため、畑の近くに住むのがおすすめ。都心に住んでいる場合は、田舎へ帰省、または移住を考える必要がある。大体多いのが一軒家。マンションやアパートとは違い、家の周りも手入れが必要になる。さらに立地によっては車も必要になることも。

さらに田舎では都心部と比べて雪や台風などの影響も受けやすい。古民家が安く販売されていることが多いが、築年数やどんな人が使っていたかなど、しっかり調べることが大事だ。

収入

サラリーマンの収入は、会社員としての基本給や手当。しかし農業ではアルバイトや家の手伝い以外では経営者になることがほとんど。もちろん基本給や時間外労働なんて基準はなくなる。

自分で作った作物で、都度収入を得るのが基本。会社員の、毎月まとまった収入を得る感覚とはかなり変わってくるのだ。

生活リズム

農業の生活リズムは、基本的には日の出ている時間にする作業が大半。朝早くから日暮れまで。育てるものの種類や環境でもかなり変わるが、収穫時期は数か月間毎日作業を行うことも。

しかし、収穫時期が終わればまとまった休みを確保できるのも魅力だ。馴れていけば休みを調整して海外旅行も可能だ。

脱サラ農業の成功例

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脱サラから農業に転機し、成功した例で多いのは、既存の農家の後継ぎになること。もちろん新しいことに1からチャレンジすることも大事だ。しかし、後を継ぐことで土地代や農機などのコストの削減につながり、不作のリスクもかなり軽減できるのだ。

事実、新規就農者で農業のみで生計が経っているのは4割と言われている。

地方では、農家を継ぐために移住してもらえるよう移住手当制度を行なっているところも多い。給付金や家、車を与えてくれる自治体もあるため有効に活用しよう。

脱サラ農業の失敗例

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脱サラ農業の失敗で多いのが「ギスギスした都会から抜け出して、のんびり田舎で暮らしたい」という憧れから、勢いで逃げるように農業を初めてしまうパターン。しかし、農業は重労働であり資金や計画性がないと食べていくには難しい。

安易な考えでは農業は務まらない。それなりの覚悟をもたないと、失敗に終わってしまうのだ。

脱サラ後の農業を成功させるポイント7つ

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脱サラ後の農業は「会社員から経営者になる」ということ。7つのポイントを解説していく。

研修を受ける

ランニングコストの計算

助成金や補助金の有無を確認

まずは兼業で始めてみる

人脈を大切に

意思を強く持つ

経営者としての視点を心がける

これらをしっかり把握し、成功に繋げよう。

研修を受ける

農業を成功させる秘訣は、研修制度を利用することといっても過言ではない。ぶっつけ本番で販売可能な規格の農作物を育てるのは難しい場合がほとんど。まずは農業について技術や知識を身に着けることが重要である。

農業研修は専門学校や大学で受けることができ、約2年間で栽培技術や経営ノウハウを学べる。さらに、研修中に美味安全野菜栽培士や、日本農業検定、野菜ソムリエなどの資格を取ることもおすすめだ。

ランニングコストの計算

農業を始めるためには初期投資だけでなく、毎年かかるランニングコストの計算も重要だ

ランニングコストは、雨風にさらして育てる野菜と、ビニールハウスなどの施設内で育てる野菜でも大きく変わってくる。露地での栽培は約300万円、施設で育てるには800万円程のコストがかかるが、施設は気候の影響を受けづらいため、安定した収益につながるのだ。

そもそも、農業を始めるには1000万円前後の資金が必要と言われている。作物が充分に育つまで収入を得ることはできないため、1年分の生活費、設備投資や運営費に500万円程度はかかるのだ。

助成金や補助金の有無を確認

農業者向けの助成金や補助金制度があるかのチェックは必須。上記でも説明した通り農業には1000万円程度の資金が必要だ。少しでも自身の負担を減らしたいところ。

そこでおすすめなのが、「認定就農者」になること。認定就農者は、就農計画を自身の市区町村に申請することで認定される。年齢などの基準を満たすと最大で5年の間に年間150万円を給付してもらえる。その他にも、農機や施設にかかる費用が無利子で借りることも可能になる。

しかし、「お金がもらえるから」と安易な考えは要注意。条件に合わなければ給付されない

事や、返還を求められることもある。条件は各自治体で変わるため、しっかり確認しよう。

まずは兼業で始めてみる

どうしても農家一本でやっていくのが不安な方は、兼業もおすすめ。農業をしつつ家でのインターネット販売や、在宅での仕事、またはアルバイトなどをすると良い。農業は就業時間や副業禁止などは特にない。そのため時間を有効に活用できるのだ。

例でいうと、雪国の農家の場合、収穫時期が終わり冬季に入ると大雪が降る。そうすると畑や米農家の人は仕事がないため除雪のアルバイトをするのだ。除雪の仕事は、免許が必要だが割と稼げるため若者に人気である。

人脈を大切に

農業での人脈とは、近隣の農業仲間やお店などの身近な人に恵まれるかが成功のカギになる。先輩農家の助言やその土地独特の気候変化など、素人が勉強しただけでは分からないことがたくさんある。そんな時、サポートしあえる人がいるとモチベーションにもつながる。

さらに重要視すべきなのはSNSでのつながり。個人でやる農業はどうしても近くの世界しか見えないが、SNSを利用することで新しい知識を蓄えたり、ビジネスのチャンスを掴むこともできる。広く見わたすことで新しい可能性を発見できるのだ。

意思を強く持つ

農業を成功させるには、意思の強さがかなり重要になる。まず商品である作物を生産するには何か月もかかり、大切に育てても上手くいくとは限らない。さらに、天候や動物などの影響で努力ではどうにも出来ない事も起きる。そんな状況でも「また頑張ろう」と思える強い意志がないと失敗に終わってしまう。

経営者としての視点を心がける

農業で食べていくには、経営者としての視点を持つことが成功のカギ。ただ生産するだけでなく、販売方法や集客にも目を向けていくことが成功の秘訣。

さらに、「改正農地法」により、一般企業が農業に参入しやすくなった。そのため、ITの技術を導入やAIなどの最新技術開発に協力するなど、時代に合った柔軟な対応力が必要なのだ。

例えば、土の畑だけでなく、ビニールハウスや施設内でITツールでの品質管理をすることで、収穫前に糖度や栄養度分かったり、病気の原因をいち早く見つけることができる。そうした努力のおかげで、私たちは季節問わず、たくさんの種類の食材を手に入れることができるのだ。

まとめ:農業は強い意志と継続力が大事

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脱サラして農業に参入するには、研修や資金調達、ランニングコストなど、念入りに下準備をする必要がある。「現状の生活から逃げたい」と、安易に手を出すのはリスクが高い。

そんな時は、給付金や補助金の利用がおすすめ。自己資金が少なくても農業を始めやすい。しかし、条件に沿わないと、給付金の返還を求められたり、給付を受けられないこともある。しっかりチェックしよう。

また、農業を始めるというのは、経営者になるということ。サラリーマンのように基本給や手当はない。最初の2,3年は安定しないことがほとんど。それでも経営者である自分が開拓し、あきらめずに続けることが重要である。

監修税理士・公認会計士からのコメント

脱サラ農業は、特に若い層の方から注目を集めています。理想と現実の差に困惑しないようにランニングコスト・事業計画・融資の有無は事前に確認しておきましょう。また、事業が安定するのに2,3年かかる事があります。資金調達の面も考慮することをおすすめします。

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Posted by taxtech-editor