必要とされる経理になる!抑えておきたい経理の知識

2020年11月9日

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経理は数字を使ってお金の管理をする、というイメージが強いだろう。
確かに間違いではないのだが、経理の業務は会社の経営において欠かせない業務である。

しかし、いきなり経理業務を任されることが決定しても、経理業務を行う際に何を知識として得るべきか不透明という人も少なからず存在することに間違いはない。

そんな読者に向け、本記事では経理業務の全体像を押さえながら、経理の基礎知識・経理業務に必要なスキルを中心に網羅的に紹介していく。

本記事を読むメリット

・経理業務の全体像を抑えた上で、、基礎知識や業務において必要とされるスキルを知ることができる。

経理とは

経理とは、会社経営におけるお金をはじめ資産を管理する役割を担っている。
会社の持つお金や資産を数字化し、会社の動きを1日・1カ月・1年というサイクルで記録し、管理しているのだ。

会社は大小問わず、常に資産や利益を生み出すために経済活動をしている。
さらに、会社の規模が大きければ大きいほど、動く金額も大きくなる。

会社の大切な利益や資産を数字でわかりやすく経理担当が記録し、会社の経営陣に提出することで、会社の経営陣たちは会社の経済活動の意思決定を助けているのだ。

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経理の基本業務

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経理は会社の日々経済活動を数字で記録し、管理している。
経理は会社における会計の仕事の一部を担っているということになるが、経理における基本業務は、大きく以下に分けることができる。

  1. 仕入れ・売上管理
  2. 記帳業務
  3. 月・年ごとの決算
  4. 資産・経費管理
  5. 給与計算
  6. 税務管理

経理は会社の経営に必要なお金の管理を中心に、経営陣に対して経営方針を決定していくための決算書などの作成を行っている。
また、会社の従業員の給与管理や税金の計算を中心として行っているのだ。

求められる経理の役割

会社の経営に関係するお金の動きを書類に記録し、会社の経営者に資産状況や売り上げ状況を提出していく経理の役割だ。

資産管理や会社の財務状況を日々記録・管理していくためのスケジュール管理能力をはじめ、正確さや迅速な業務対応力が求められている。

また、近年の経理においては数字を分析し、部署間や経営陣に対してわかりやすく説明する問題解決能力やコミュニケーション能力がより強く求められるようになった。

中小企業の経理

中小企業の経理業務は基本的な作業は大企業の経理業務と大きな差はないが、経理業務を遂行する担当者の人数は、1~2名と少ない傾向にある。
そのため、一般的に販売されている会計ソフトや外部の税理士に経理業務を委託をする場合もある。

また、会社規模によっては財務業務を行うこともあるため、経理としてオールラウンドな知識が求められることも想定される。

大企業の経理

一方の大企業の経理だが、経理業務内容が中小企業より細分化されている傾向にあり、経理が行う業務毎に担当者が存在するケースが多い。
そのため、大企業の経理業務に携わる場合は、分野毎の専門知識が求められる。

大企業は管理する金額も大きく、経理業務も分散させないと経理処理が適切に進まないのだ。
また、大企業における経理業務の細分化は、記帳ミスや不正を防ぐ目的もある。

知っておきたい経理の知識

経理の実務業務では、普段使うことのない用語が多く登場する。
前述の通り、経理業務は正確で迅速な対応が求められていることから、経理の知識がない状態では業務遂行自体が厳しいのだ。

そこで、経理の仕事をスムーズに行う為に必要な最低限の知識である「勘定科目」と「減価償却」について解説する。

勘定科目とは

勘定科目(かんじょうかもく)とは、企業が何にお金を使ったのかを項目別に分け、外部の関係者がわかりやすいように共通識別として管理するために定められたものである。

会社の経営は会社の社員同士だけでなく、顧客や商品の仕入れ先・備品購入先・税務署・保険事務所などの利害関係者とお金や書類のやり取りをしていかなければならない。

勘定科目を共通識別にすることで、利害関係者とのお金や書類のやり取りをスムーズに行う役割があるのだ。

勘定科目は主に以下の5グループに分けられ、貸借対照表と損益計算書と連動して使われている。

  1. 資産…現金や建物など会社が所有する資産
  2. 負債…返済の義務がある現金や物品
  3. 純資産…事業を行う際の資金
  4. 収益…事業による売上などで得た収益
  5. 費用…事業を行うために使用する費用

勘定科目自体は企業内で自由に設定ができるが、世間で広く使われている勘定科目を使用していく。
そのため、世間で広く使われる勘定科目の用語は予め押さえておきたい。

減価償却とは

減価償却(げんかしょうきゃく)とは経費や現金とは異なり、会社内で長く使用することが見込まれる資産を購入分とは別に発注し、何年かに分けて費用にすることを指す。
物品ごとに税務署がおおよその「耐用年数」を定めている。

物品を耐用年数ごとに分けて費用として記帳することで、価格の減少なく設備投資に回せるという仕組みなのだ。

経理が身に付けておきたいスキル

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経理業務は、普段使用する機会のない用語をはじめ、お金の管理を数字を使って管理していく。
日々の業務から毎月・毎年しか行わない業務ごとだけでなく、会社の規模によって使用するスキルも変わってくる。

ここでは、経理が身につけておきたい基本的なスキルをピックアップして紹介する。

貸借対照表・損益計算書の作成

経理業務を行うにあたり欠かせないスキルが貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)・損益計算書(そんえきけいさんしょ)の作成スキルだ。

いくら儲けたのかを記帳していくのが損益計算書で、会社の経営成績として経営陣にとって大切な書類である。
いくら財産があるのかを示したものが貸借対照表で、会社の財政状況を表している。
このように、貸借対照表・損益計算書の作成スキルは、経理業務において必須スキルである。

貸借対照表・損益計算書の作成は簿記入門知識というだけでなく、日商簿記資格3級でも問題が出題がされているほどだ。
そのため、日商簿記3級で得た知識を実務に落とし込む必要がある。

簿記の基礎知識である貸借対照表・損益計算書の知識に自信がない場合は、日商簿記の勉強から取り組むと良いだろう。

Excelの基本スキル

経理に限らず企業で働く場合は、Excelの基本スキルは必須である。
特に中小企業の経理業務では、各種計算書や記帳内容をExcel上で管理している会社も多くある。

経理業務においては、以下に示す初心者のExcelスキルさえあれば問題ない。

  1. 数値や文字の入力ができる
  2. 四則計算ができる
  3. 基本的な関数(SUM、AVERAGEなど)を使える
  4. 各種書式設定ができる(罫線や文字サイズ・色、太字・斜体、フォントなど)

Excelの基本スキル以外にも、最低限のMOS(Microsoft Office Specialist)の製品操作スキルが必要となる。
もし、Microsoft社の製品に触ったことがない場合はMicrosoft社が認定するMOS資格の課題をこなしてみるのもひとつの方法だ。

https://mos.odyssey-com.co.jp/index.html

会計ツール

最後に押さえておきたいスキルは、会計ツールに関する操作スキルだ。
所属する企業によって会計ツールを独自に導入している場合もあるが、多くの企業では世間で利用されている会計ツールを導入しているケースが通例である。

  1. 弥生会計
  2. freee
  3. マネーフォワードクラウド会計

最低限でも上記3社の提供する会計ツールは、公式ホームページで内容を確認しておくと良いだろう。

また、以下の記事を参考にして欲しい。

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まとめ

経理は会社のお金の動きを把握、経営陣に数字で書面を見せるという会社経営における重要な役割を果たしていることから、丁寧で正確な書類作成を迅速に行うという業務対応が必須だ。

また、会社の規模や導入しているシステムによって業務内容が変わるものの、基本的な経理の業務内容は大企業も中小企業も変わらない。

いきなり経理に任命されても慌てる必要はない。本記事を活用しながら、経理業務を着実に業務をこなしていこう。

2020年11月9日税務サポート

Posted by taxtech-editor