ここが知りたい【法人クレジットカードの審査の実態と対策】
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法人クレジットカードを作るには、厳しい審査を通過しなければならない。審査ではどのような点を重視されるのかが分かれば、事前にしっかり準備して審査通過率をアップさせられる。そこで今回は、法人クレジットカードを検討している創業初期の起業家に向けて、法人クレジットカードの審査状況や審査基準の実態とその対策に関して網羅的に解説する。
本記事を読むメリット
- 法人クレカを作る為にどのような審査があるのかが理解出来る
- 審査基準を理解した上でどのような対処を行えば良いか明確になる
目次
そもそも法人クレジットカードとは？
法人クレジットカードとは、企業や個人事業主に対して発行されるクレジットカードのことである。大まかに「コーポレートカード」と「ビジネスカード」の2種類に分類され、コーポレートカードは主に大企業向け、ビジネスカードは主に中小企業や個人事業主向けだ。
個人用のクレジットカードに比べると利用限度額が高いためビジネスのさまざまな支出に対応でき、支払い口座に会社名義の法人口座を指定することも可能。従業員用に複数枚カードを追加発行することができるため、経費の管理に役立つ。カード会社によっては、無料の経営相談、コストの改善レポート、社員への福利厚生サポートなど、ビジネスに役立つさまざまなサービスを用意しているので、ぜひ活用したい。
https://taxtech.co.jp/tax/corporate-credit-card/法人クレジットカードの審査の実態
クレジットカードを作るために審査が必要なのは個人用も法人用も同じだが、審査内容は法人用の方が厳しくなっている。法人クレジットカードは利用限度額が高く、与信枠もしっかり用意しなければならない。上限までめいっぱい利用した状態で倒産されると回収できなくなり、カード会社にとっては大きな損失となる。このように貸倒れリスクを軽減するために、厳格な審査を行って法人を見極めている。では、実際に審査はどのように進められ、何を重視されるのか。ここでは法人クレジットカードの審査の実態について詳しく解説していく。
法人クレジットカードの審査の流れ
最近では、法人クレジットカードはインターネットから申し込むケースがほとんど。カード会社によって異なるが、主に以下の書類が必要となる。
- 本人確認書類
- 登記事項証明書・登記簿謄本・印鑑登録証明書のいずれか
申し込みフォームに必要な情報を入力し、これらを郵送、もしくはアップロードする。ただし経営者本人が主な審査対象となるカードは、本人確信書類のみで登記事項証明書などは必要ない場合もある。メールで送られてくる申し込み番号を受け取り、口座振替設定をする。その後、入会審査に無事通過すると、カードが発行・発送される。
法人クレジットカードごとに求められる返済能力に差があるため、審査に必要な期間もカードによって異なる。目安として、最短でも申し込みからカード発送まで2週間～3週間程度は見込んでおきたい。
法人クレジットカードの審査で重視されるポイント
法人クレジットカードの審査で特に重視されるポイントは、以下の2つである。
- 事業歴
- 黒字経営かどうか
特に重要度が高いのが事業歴。会社を存続させて利益を上げ続けていくのは想像以上に難しいことだ。そのため、事業を始めて3年以内の企業は、それだけで審査に落ちてしまうこともある。最近では、法人そのものを審査するのではなく、代表者を審査対象とする法人カードも増えている。創業初期の経営者はこういったカードを選ぶと良いだろう。代表者を審査対象とする際は、代表者のクレジットヒストリーが重視される。会社の代表者が過去に債務整理や自己破産をしていたり、金融事故を起こしたりしていると、審査落ちの理由となる。
代表者が与信に不安があるなら、信用情報機関から情報が抹消されるのを待つのも一つの手だ。延滞に関する情報は、延滞を解消した日から数えて1～5年で情報が抹消される。任意整理や自己破産などの債務整理についても、5～10年で情報が抹消される。情報さえ消えれば、再度カードの申し込みをしても審査に影響はない。
また利益が少なく赤字決算になっている会社も、厳しくチェックされる。業績が悪いとそれだけカード会社にとっては貸し倒れとなるリスクが高く、審査の評価は低くなる。しかし同じ赤字決算でも、売り上げは大きく、節税のために経費を計上して赤字にしていることもあるだろう。そういった会社であれば、問題なく審査に通過できる可能性は高い。反対に黒字経営であっても、売り上げが極端に少なかったり借入額が大きかったりすると、財務状況が悪いと判断され、審査に影響を及ぼすこともある。
法人クレジットカードを開設する為に必要な対策とは
では、審査に通過して法人クレジットカードを開設するためには、どのような対策が必要なのか。具体的には、以下の項目を満たすと審査に通過しやすくなる。
- 固定電話を引く
- ホームページを作る
- 所有しているカードのアップグレードをする
- 使っていないカードを解約する
- 一度に複数社のカードの申し込みをしない
審査に通過するためには、何よりもカード会社からの信用度を高めることが大切である。固定電話を引いたりホームページで事業を実際に行っていることを証明したりすることで、評価が高まる。
既に所有しているカードをゴールドやプラチナにアップグレードしておくと、信用度が高いとみなされやすい。新たにカードを作るよりもアップグレードした方が、ステータスの高いカードを持つハードルが下がる。
早くカードが欲しいために一度に複数社のカードの申し込む経営者もいるだろう。しかし、カード会社から不信感を抱かれて審査通過率を下げてしまうこともあるため、注意が必要だ。
まとめ
今回は、法人クレジットカードの審査状況や審査基準の実態とその対策に関して網羅的に解説した。対策さえしっかりしておけば、厳しい審査も通過しやすくなる。経理業務の効率化やキャッシュフローの改善など、ビジネスをする上でさまざまなメリットのある法人クレジットカード。経営者はぜひ活用してほしい。