10bookの仕訳作成ロジック
10bookは簿記の専門知識がない方でも操作できるように作られた会計ソフトです。
一般的に会計ソフトを操作するためには、
① 取引内容に適した勘定科目を選択し、
② 複式簿記のルールに従って入力する
必要がありますが、10bookがユーザーの代わりにこれらの作業を行うため、①②という簿記の専門知識は必要ありません。
一方で、会計をご存じの方のために簡単に10bookの仕組みに関してご説明します。
10bookで使用する伝票(「会計記録エクセル」と呼んでいます)は大きく①「仕訳」と②「入出金・発生」に区分されます。
①「仕訳」
「仕訳」は振替伝票に相当するもので、通常の会計ソフトと同様に複式簿記の形式で仕訳を入力することができます。10bookの特徴としては伝票そのものがエクセル形式であるため、コピペを活用すればデータ作成が素早くできます。エクセルが活用できる点は全体を通して言える10bookのひとつの大きな特徴です。
②「入出金・発生」
「入出金・発生」は10bookの特徴的な概念のひとつです。取引を「発生取引」と「決済取引」に分類し、それぞれ「発生」シート及び「入出金」シートに入力することによって発生主義に即した会計をしやすくします。「発生」シートに発生した取引を入力し、「入出金」シートに入金や出金等の決済取引を入力します。「発生」シートも「入出金」シートも入力ルールは同じです。「仕訳」と同様、コピペを活用すれば素早くデータを作成できます。
「発生」シート
「発生」シートは取引の種類ごとに、A. 売上、B. 仕入、C. カード、D. 未払(経費)、E. 給与、F. 立替に分類され、取引の発生形態ごとに整理して管理できます。
「入出金」シート
「入出金」シートは銀行の口座ごとに作成して管理することができます。会計では現金預金の残高が最も重要な数値になりますので、口座ごとの残高を管理することはとても重要です。
③仕訳作成
「仕訳」と「発生・入出金」シートに入力された取引は、「仕訳作成」処理をすることによって自動的に仕訳を作成することができます。この処理に関して特許を申請しています。
例えば、「発生」シートに入力された売上取引は、仕訳作成処理がされると、「借方)売掛金 A社 xx / 貸方)売上高 A社 xx」という仕訳が生成され、「入出金」シート入力された売掛金回収取引は、仕訳作成処理がされると、「借方)現金預金 B銀行 xx / 貸方)売掛金 A社 xx」という仕訳が自動で生成されます。
このように、発生取引と決済取引を区分してデータを作成することによって適切な期間損益計算をすることができるようになります。