【経理】覚えておきたいエクセルテクニック
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企業によって経理フローは違えど、経理業務上どうしても避けて通れないのがエクセルの操作ではないだろうか。
エクセルは業務効率化に繋がる多くのテクニックが存在し、初心者から上級者まで幅広く活用できるツールだ。
エクセルが得意になれば経理としても成長できるだけでなく、経理業務の効率化に必要なエクセルシートを開発できる様になれば、自身の社内評価に直結しやすい。
本記事では、経理業務で押さえておきたいエクセルテクニックを紹介する。
基本的なエクセルテクニックを磨いてエクセルが得意な経理と成長し、周りと差をつけよう。
本記事を読むメリット
・経理業務でよく使うエクセルのテクニックを知ることができる
目次
経理になぜエクセルが必要なのか?

企業においては、資料作成や会計業務・情報分析など幅広い職種でパソコン操作が欠かせないものだ。
特に経理業務では、エクセル以外の外部ソフトをエクセルと紐づけて利用するケースがある。
社内に導入されている経理ソフトの多くは、「CSVファイル」に変換してエクセルにダウンロードして使用されることが多い。
また、エクセルで作成されたフォーム上にデータをまとめている経理業務の様に、エクセルだけで経理業務を行う会社も存在する。
企業で働く以上、エクセルは様々な場面で使用することになる。
つまり、エクセルに関する最低限の知識を取得すれば、経理の仕事を効率化させることが可能なのだ。
なお、経理に必要な知識に関しより知りたい方は、以下の記事も参考にしていただきたい。

経理でよく使うエクセルの機能
エクセルは
- 初期設定不要
- 互換性あり
- ソフトと連携しやすい
という利点があるため、経理にかかわらず会社の様々な場面で使われる。
一方で、エクセルには数多くの機能が存在するため、使い方がわからない人も多く存在するのだ。
では、経理で良く使うエクセルの機能はどんなものがあるのだろうか。
ここからは、経理業務ではエクセルのどの機能が良く使われるのかを紹介していく。
フィルター(絞り込み)機能:必要なデータを選んで表示
「フィルター機能」とは「絞り込み機能」を指し、エクセル内にある必要条件条件に合致する物だけを絞り込んで表示する方法だ。
フィルター機能の使い方は、以下の通りである。
絞り込みたいセルを選択
フィルターをクリック
ドロップボックス登場
絞り込み表示たい条件にだけチェックを入れる
並べ替え(ソート)機能:バラバラなデータをきれいに並べ替え
並べ替え(ソート)機能とは、エクセル上にまとめてあるデータを日付順や見たい順番など、希望の形式でデータをきれいに並び替える機能である。 並べ替え(ソート)機能についても、簡単に使い方を説明する。
並び変えたいセルを選択
並び替えとフィルターを選択
昇順または降順を選んで並び変える
また、並び替えを行う際に「ユーザー設定の並べ替え」を使うことで複数の指定した項目を並べ替えることもできるため、非常に使い勝手が良い。
ピボットテーブル:たくさんのデータを見やすく集計
ピボットテーブルとは、たくさんあるデータをわかりやすく集約し、表示させる集計機能である。 経理面では、請求書の名寄せなどの作業時間が大幅に短縮するため、エクセルの中でも特に押さえておいて損はない機能だ。 ピボットテーブルの使い方を、以下に簡単に説明する。
情報をまとめたい表のセルをドラッグで選択
挿入をクリック
ピボットテーブルを選択
ピボットテーブルのフィールドに表の項目を入力する
経理でよく使うエクセルの関数

経理業務をエクセル上で行う場合、エクセルの関数は欠かせない機能である。
複雑な計算もエクセルの関数を使用することで簡単に実行できるため、最低限のエクセルの関数は押さえておきたい。
この項目では、経理業務に役立つエクセルの関数を厳選して4つ紹介する。
SUM:範囲内の数字を合計
「SUM」とは、指定した範囲内のセルに入っている数字全ての合計を算出するエクセルの基本関数だ。 SUMは、 =SUM(合計したい範囲) と表すことができる。
請求書や見積もり作成・売上集計で活用できるエクセルの関数であるため、必ず覚えておこう。
COUNTIF:条件に合うデータの個数を数える
COUNTIFは数字が入力されているセルの個数を求めるもので、同じエクセルの関数「COUNT」の応用にあたるエクセルの関数である。
「COUNT」の直後に「IF」が入ることにより、範囲以内の条件にあうセルを求めることができる様になる。 エクセル上で、 =COUNTIF(データの範囲,探したい条件) と入力することで使用できる。
経理業務には欠かせない売上集計や、どの商品が売れているのかを集計する業務に役立つので押さえておこう。
VLOOKUP:データベースから検索して表示
「VLOOKUP」とは、指定範囲内から条件にあったデータを探し、データを取り出したい場合に使うエクセルの関数だ。
=VLOOKUP(検索条件,元データの範囲,元データの何列目に表示したい内容が入っているか,検索の型) と入力することで使えるが、エクセルの関数の中でも応用編にあたるため、実際に実務で使用する前に練習をすることをおすすめする。
100件以上の売上台帳集計時や取引先別に月の売り上げを出したい場合は、「VLOOKUP」関数を入れるだけでデータベースから関連情報が抽出できる。
「VLOOKUP」を取得して上手に活用することで、手入力を大幅に省略が可能となるため、ぜひ習得したい。
RANK:順位を表示
「RANK」とは、アルファベットからも推察できる様にランキングを求める時に順位表示できるエクセルの関数だ。
=RANK(順位を調べたい数値,どの範囲内での順位を調べるか,順序) と入力することで、簡単に順位を抽出できる。 営業成績管理などに使えるため、こちらも押さえておこう。

経理でよく使うショートカットキー
経理業務に限らず、エクセルを使用するにあたってショートカットキーの習得は欠かせない。
ショートカットキーさえ覚えてしまえば、マウスを使用する時よりも格段に素早く操作できる様になるため、少しでも多くのショートカットキーを習得することも経理業務の効率には欠かせない。
企業で使用されているパソコンのほとんどがウィンドウズを導入しているため、この項目ではウィンドウズで覚えておきたいショートカットを紹介する。
Ctrl + S:ファイルを上書き保存する
Ctrl + X:選択したセルを切り取る
Ctrl + C:選択したセルをコピーする
Ctrl + V:コピーしたセルをペーストする
Ctrl + Z:直前の状態に戻す
Ctrl + P:表示しているものを印刷する
Ctrl+Y:直前の操作の繰り返し
Ctrl+N:新しいブックを開く
Ctrl+F :エクセル内の検索をする
Ctrl+H:置換する
Shift+矢印:セルの範囲選択
Shift+F9:シートの再計算
Shift+F11:新しいシートを追加する
Ctrl+Shift+L:フィルターをかける
Ctrl+Shift+矢印:データを一括選択する
Shift+Ctrl+@:数式を表示する
F2:選択中のセルを編集状態にする
F12:名前をつけて保存
上記で挙げたショートカットキーは、日常業務から使えるため、メモなどにあらかじめ控えてデスクの見える位置に張っておくと良い。
また、企業内でマックを使用している場合は、上記とはショートカットキーが異なるため、注意が必要だ。
まとめ
経理業務は、正確にミスをすることなく作業の効率を高めることが重要だ。
多くの経理業務で導入されているエクセルのスキルを高めることは、経理業務のスピードアップや効率化のためには避けて通れない。
今回紹介したエクセルの基礎的な機能やテクニックを覚えて経理業務内で活用できれば、日々の業務効率が上がり、ミスの削減にも繋がる。
使用したいショートカットキーや機能の使い方を紙にまとめるなど工夫し、常に業務中の目に入る場所に置いておくと便利だ。
経理業務で使えるエクセルのテクニックを押さえ、周りと差をつけて立派な経理人材になろう。