助成金申請の代行はどこに依頼するのがおすすめ?代行が得意な社労士の選び方

2020年12月15日

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助成金を得るのは、社会の信頼度や従業員の満足度アップなど、企業にとって大きなメリットである。

しかし、助成金の申請は、受給要件を満たすために労力と時間が掛かることが多い。折角、受給可能な助成金があっても、気づかない間に受給期間を逃している場合がある。そこで、助成金申請の代行を社労士に頼むことで、最適な助成金を余すことなく受給できるのだ。

この記事では、助成金申請の代行のメリットやデメリット、依頼の仕方について紹介する。

助成金申請の代行とは?

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助成金申請の代行とは、公的な機関が扱う支援金の取得するための手続きを事業者の代わりに行うサービスである。助成金申請をするには、様々な資料を揃えるほか、手続きをするのに時間がかかることが多いのだ。多少のお金は掛かっても、プロに任せることで手続きがスムーズになり、時間に余裕をもつことができる。

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助成金申請の代行ができるのはどんな人?

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助成金には、厚生労働省の雇用関係の助成金と、そうでない助成金がある。雇用関係の助成金申請の代行ができるのは社労士だ。稀に、弁護士で社労士の資格を保持していることがある。その場合、雇用関係の助成金申請の代行を依頼が可能だ。

社労士資格を持っていない司法書士や行政書士、税理士などは、雇用関係の助成金の代行はできない。手続きのための書類の準備や、雇用以外の助成金の申請は代行可能だ。

助成金申請の代行を頼むメリット・デメリット

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助成金申請の代行をお願いする際、メリットは多いが負担になる部分もある。両方を、十分把握することが重要である。

助成金申請の代行を頼むメリット

助成金申請の代行を頼むメリットは、円滑に手続きを進めてくれる以外にも、企業に最適な助成金制度の提案を出してくれることである。自分で調べただけでは見逃している助成金があるかもしれない。プロに相談をすることで、そうした失敗を回避できるのだ。

さらに、助成金は受給後も手続きがある場合がある。その場合でも、社労士に代行を頼むことでアフターフォローをしてくれる場合が多く、分からないことが出てきても安心である。

助成金申請の代行を頼むデメリット

助成金申請の代行を頼むデメリットは、お金が掛かることだ。だいたい助成金額の10%~30%が引かれてしまう。その他、数万円の着手金や手数料がかかる場合も。金額は、依頼する社労士によって変わるため、しっかり調べることが鉄則である。

社労士へ助成金申請の代行の頼み方と手続きの流れ

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助成金申請をスムーズに行うには、信頼できる社労士とカウンセリングを重ねることが必要だ。そのためには、直接依頼をするほか、社労士紹介サービスの利用がおすすめである。代行の流れや、見極めポイントを紹介していく。

社労士へ直接依頼する

顔見知りの社労士や、知人からの紹介があれば安心だが、いない場合は自力で社労士事務所を探す必要がある。社労士にも様々な方がいるため、インターネットなどで口コミをチェックすると良い。

助成金の申請には、申請書類をいくつか用意する必要がある。それぞれ書き方にコツがあり、審査に通りやすくするポイントがあるのだ。社労士の中には、親身に資料作成や情報収集をしてくれる人もいるが、マニュアルを渡すのみでそっけない対応をされる場合もあり得る。助成金申請までの準備をどのように進めていくのか、ヒアリングをして見極めることも大事だ。

社労士紹介サービスを利用する

自力で社労士を探すのが面倒な方は、社労士紹介サービスの利用がおすすめ。手数料は無料な場合が多く、紹介してもらえる社労士は、信頼度が高い場合がほとんど。得意分野がマッチする社労士をプロ目線で選択してくれるので安心だ。

そのほか、専用サイトに助成金申請代行の案件を掲載し、社労士を募集するサービスもある。社労士自身が案件を選び、価格や準備方法などの条件の提案してくるのだ。中には、他の社労士と差別化するために、低価格で対応してくれる場合も。さらに、社労士にとって得意な分野を受け持つことで、助成金申請手続きがスムーズに進むのもメリットだ。

助成金の種類

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助成金の種類は、様々で、約3000件ある。すべて把握するのは難しいが、主に雇用関係の助成金は、5つに分けられる。

  • 雇用の為の助成金
  • 雇用維持の為の助成金
  • 創業系の為の助成金
  • 制度導入の為の助成金
  • 中高齢者の為の助成金

助成金には期限があるため、新しい制度が始まったと思えば、あっというまに終了する。受給対象でも申請をしなければ助成金を受け取ることはできないのだ。自社が受けれる助成金があるか把握することも大事である。

いくつかの例と助成金の目的を紹介していく。

雇用の為の助成金

雇用の為の助成金は、様々な年齢や事情を抱える人でも、社員としての採用をうながす助成金だ。

  • 緊急就職支援者雇用開発助成金
  • 若年者等正規雇用化特別奨励金
  • 特定求職困難者雇用開発助成金
  • 難治性疾患患者雇用開発助成金

他にも離職者を再び採用させた事業者向けの助成金や、離職が繰り返される職場改善のための助成金など、たくさんの種類がある。雇用を支えることで企業と社員の安定につながるのだ。

雇用維持の為の助成金

雇用維持の為の助成金は、現在雇用している社員数を維持するための助成金である。

  • 育児休業取得促進等助成金
  • 子育てのための短時間勤務助成金
  • 中小企業緊急雇用安定助成金
  • 雇用調整助成金
  • 障害者雇用安定助成金

育児休暇や時短勤務の取得をしやすくし、社員の満足度を上げるほか、中小企業は景気に左右されないよう安定した雇用を維持する効果を目的としている。

創業の為の助成金

創業の為の助成金は、これから新しい会社を作ろうとする意欲をうながす助成金。会社向けというより個人に向けた助成金である。

  • 受給資格者創業支援助成金
  • 地域再生中小企業創業助成金

有名なのが東京都内での創業を具体的に計画している個人または創業後5年未満の中小企業者向けの創業助成金。上手く利用すれば、始業資金に充てることができるのだ。

制度導入の為の助成金

制度導入の為の助成金とは、働く人の待遇を良くする制度や、技術向上のための訓練をして会社を活性化をうながすための助成金である。

  • 訓練等支援給付金
  • 正社員転換制度奨励金
  • 職業能力評価推進給付金

人材の育成に力を入れられるため、事業の質を高める効果がある人気の助成金だ。

中高齢者の為の助成金

中高齢者の為の助成金とは、積極的に中高齢者を採用している企業のための助成金である。

  • 高年齢者雇用開発特別奨励金
  • 中小企業定年引上げ等奨励金
  • 高年齢者等共同就業機会創出助成金
  • 生涯現役起業支援助成金

日本の人口の約30%を占める中高年齢層の職の幅を広げることを目的としている。高齢者にとっても、一日数時間でも職をもつことで、活力を得られるメリットがあるのだ。

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助成金申請代行の相場は?

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助成金申請代行の相場は、社労事務所によってかなり違うが、決まったパターンがある。

  • 着手金+成功報酬
  • 着手金+手数料
  • 成功報酬のみ

それぞれどんな割合なのか、詳しく紹介していく。

着手金+成功報酬

着手金+成功報酬とは、着手金2~10万程度に加えて助成金の受給額の10~20%を支払いが必要になる。着手金は、万が一助成金を受給できなかった場合でもかかるお金だ。申請の仕方を間違えない限り、受給できるので損することはあまりないようだ。

着手+手数料

着手金+手数料は、着手金2~10万円程度に加えて、助成金ごとに作成する書類の手数料がかかる。この場合は助成金の数が増えるごとに手数料が増えていくので、成功報酬と比べて確認することがおすすめである。助成金額が少なく、件数が多い場合はあまりおすすめできない。

成功報酬のみ

成功報酬のみの場合は、助成金受給額の20%の支払いが一般的。一番シンプルで余分なお金がかからない方法である。

違法な助成金申請代行に注意

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違法な助成金申請の代行を、言葉巧みに持ち掛ける業者がいる。厚生労働省から委託されているとウソの勧誘が頻繁に行われているのだ。厚生労働省のホームページには、事業者に向けて助成金申請の勧誘委託をすることはないと、記載されている。

何より、違法業者に促され虚偽の申請書を提出した場合、事業者が不正受給を疑われる可能性があるのだ。その場合、助成金の返還と事業者名の公表、さらに5年間助成金が受けられない。違法業者に惑わされないよう、正しい知識を得ることが大切である。

まとめ:社労士を頼って効率よく助成金を手に入れよう!

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今回は、助成金申請の代行のメリットやデメリット、依頼の仕方について紹介した。

助成金申請の代行は、雇用に関わる助成金は社労士のみができる。社労士に直接代行依頼する場合は、ヒアリングなどを重ねて、申請の準備方法やかかる料金をしっかり確認することが鉄則。社労士紹介サービスを利用すると自社に最適な社労士を選べるため便利である。違法業者にうながされてウソの申請書を出すと事業者にペナルティが下されるため、見極めることが大事である。

助成金を利用することで、企業も社員にもメリットがたくさんある。面倒な手続きは、助成金申請代行の利用がおすすめである。

監修税理士・公認会計士からのコメント

企業の安定した経営のためには助成金というのは欠かせません。助成金というのは目的によっていろいろと種類があるので、わからない場合は助成金申請代行をお願いしましょう。助成金は会計上「雑収入」で仕分けしますが、難しい場合は税理士に相談するのがおすすめです。

2020年12月15日経営者の課題と解決策

Posted by taxtech-editor