起業前後の経営者必見!起業と税務【登記後にやること】

2020年6月30日

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

会社を設立するための手続きと言えば、法人登記を思い浮かべる方も多いだろう。しかし登記を終えた後も、やらなければならないことはたくさんある。今回は、創業前後の起業家に向けて、登記後にやらなければいけない税務署への届出など各種税務処理に関して重要なこととその流れ、詳細を網羅的にまとめていく。

本記事を読むメリット

  • 法人登記した後にやらなければならない税務処理のことを理解して実行できる

登記したら終わりではない

会社を設立するためには、「法人登記」が義務付けられている。法人登記とは、自分の会社の概要を一般に公表し、法人として公的に認めてもらうための制度だ。しかし、法人登記を済ませただけでは起業は完了しない。税務署や地方自治体、年金事務所などにそれぞれ届出が必要だ。

税務署への届出

登記が済んだら、税務署に以下の届出をしなければならない。

  • 法人設立届出書
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払い事務所等の開設届出書
  • 源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書
  • 棚卸資産の評価方法の届出書
  • 減価償却資産の償却方法の届出書

それぞれ解説していく。

法人設立届出書

法人設立届出書とは、個人事業主で言う「開業届」のようなものだ。設立した会社の基本情報を税務署に届け出るための書類で、代表者氏名、住所のほか、事業目的や事業開始年月日なども記入する。添付書類として「定款の写し等」「設立時貸借対照表」「株主名簿」の3つが必要だ。提出期限は会社設立後2ヶ月以内。

青色申告の承認申請書

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法人として青色申告で法人税を納めるためには、事前に提出が必要な書類。法人税の申告には、青色申告だけでなく帳簿付けが簡単な「白色申告」もある。青色申告は複式帳簿が必要なので事務負担は大きいが、その分欠損金の繰越控除制度など節税面でのメリットも大きい。特別理由がない限りは、青色申告がおすすめだ。提出期限は会社設立後3ヶ月以内、または最初の事業年度の末日。

給与支払い事務所等の開設届出書

法人として従業員等に給与を支払うために必要な書類。「開設年月日」「給与支払を開始する年月日」「届出の内容及び理由」などの記入欄がある。提出期限は給与支払事務所として開設してから1ヶ月以内。

源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書

源泉所得税とは、企業が報酬を受け取る従業員等から源泉徴収し、本人に代わって納める所得税のことだ。源泉所得税を毎月納付するのは大変なので、規模の小さい企業の多くは「源泉徴収税の納期の特例」を受ける。特例を受けると、給与を支払う人員が10名未満の会社は、年2回にまとめて源泉所得税を納付できる。事務負担を大きく軽減できるため、条件に当てはまる場合は必ず提出しておきたい。

棚卸資産の評価方法の届出書

棚卸資産の評価方法の届出書とは、個別法、先入先出法・最終仕入原価法などの評価方法から、自社がどの方法で棚卸資産を評価するのかを届け出るための書類。提出期限は最初の確定申告の提出期限だが、提出しなければ「最終仕入原価法」で評価を行うものとして自動的に処理される。そのため、各社が必要に応じて提出する。

減価償却資産の償却方法の届出書

この2つの届出書の提出は各社が必要に応じて行うものとなっています。

減価償却資産の償却方法の届出書とは、減価償却資産の償却方法を定額法と定率法のどちらで行うかを届け出るための書類。こちらも提出期限は最初の確定申告の提出期限だが、提出しなければ定められた方法で償却を行うものとされる。各社が必要に応じて提出する書類だ。

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地方自治体への届出

都道府県及び市町村の地方自治体に対して、地方税関連の手続きを行わなければならない。各自治体に提出する法人設立届出書と、それに添付する定款の写し等と登記事項証明書が必要だ。都道府県の場合は税事務所の「法人事業課(住民税課)」、市町村の場合は役場の法人住民税課にそれぞれ提出する。提出期限は各自治体によって異なるので、確認しておこう。

社会保険関係の処理を年金事務所へ届出

社会保険関係の処理を年金事務所に届け出る必要がある。社会保険とは、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険の4種類をまとめた総称。雇用保険と労災保険は、従業員を雇用した際に加入義務が生じる。健康保険と厚生年金保険は、役員や従業員の人数に関係無く、社長一人の会社でも加入する必要がある。

個人事務所の場合は社会保険の加入義務はないが、従業員の過半数が加入を希望している場合、または事業主が年金事務所から許可を得ている場合は任意で加入できる。従業員が常時5人以上いる場合は、法人同様必ず加入しなければならない。

法人が社会保険に加入しなかった場合、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられる。 またそれ以上に、加入義務を怠った場合は会社の社会的信用も失うだろう。

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役員報酬を決めよう

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役員報酬とは、取締役や監査役といった役員に対して支給される報酬のことだ。設立時に、経費(損金)として認められる範囲で役員報酬を決定しておく必要がある。株主総会を開催して、役員報酬の金額を決議し、会社の出資者の承認を得る。この株主総会では役員ごとの報酬金額を決めるのではなく、役員報酬の総額のみを決める。役員報酬が決まったら、社会保険加入の手続きが必要だ。また、役員個人の住民税を会社が源泉徴収し納付する特別徴収手続きが必要である。

まとめ

今回は、登記後にやらなければいけない税務署への届出など、各種税務処理に関して重要なこととその流れ、詳細を網羅的にまとめた。創業初期は特に、事務作業の負担が大きい。そこでおすすめなのが、会計ソフトを活用して効率化すること。「10book」は、少しでも節約したいという創業初期の起業家のニーズに応えた会計ソフト。最小コストで帳簿の作成、決算書の作成、月次損益レポートの作成など、バックオフィス作業を効率化できる。初期費用無料 ランニングコスト無料で会計ソフトを利用できるため、創業初期の企業は特に活用してみてほしい。

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税理士・公認会計士コメント

2020年6月30日経営者の課題と解決策

Posted by shiorisakata